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理学研究院の立木佑弥研究員がBES John L Harper Young Investigator Awardを受賞

公開日:2016.03.31

 

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 本学大学院理学研究院生物科学部門の立木佑弥研究員が,英国生態学会(BES: Brithish Ecological Society)の若手研究者賞(Harper Prize 2015: BES John L Harper Early Career Researcher Award)を受賞しました。

 BESは1913年に設立され,世界で最も歴史のある生態学会です。Harper PrizeはBESが発行する機関誌のひとつである「Journal of Ecology」に1年間に載録された論文のうち,若手研究者が筆頭著者となっているものを対象として特筆に値する論文を選出し,その筆頭著者に贈られます。選考は編集委員によってなされ,毎年1名が選出されます。BESは複数の機関誌を発行しており,それぞれにHarper Prizeと同等の若手研究者賞を設けていますが,それらを含めても日本人研究者の受賞は今回が初めてのことです。

 立木研究員は数理生物学を専門とし,生物進化に関する理論研究に従事しています。本賞の受賞対象となった論文では,タケ類が長期間のクローナル成長後に示す一斉開花枯死の開花周期に関する理論を構築しました。タケ類は種によって開花周期が異なり,熱帯の種ほど開花周期が短く温帯に分布する種ほど開花周期が長くなる地理的傾向が存在します。特に周期の長いものでは,日本原産のマタケが120年に一度開花すると言われています。また,熱帯のタケ類は親株のすぐ近くにタケノコを生やす特徴があり,一つの個体がまとまった大きな株を形成するのに対して,温帯のタケ類は離れたところにタケノコを生やし,個体は空間的に混ざり合うという特徴も知られていました。

 立木研究員は,コンピュータシミュレーションによってクローナル成長時のタケノコの空間的配置の違いによって,開花周期の地理的傾向が決定されることを示し,この違いによってタケ類の開花周期の地理的傾向が創出されたという新たな仮説を提案しました。

 

【参考WEBサイト】

 

十和田湖畔林(青森県十和田市)でチシマザサの調査を行う立木佑弥研究員

お問い合わせ

大学院理学研究院生物科学部門
日本学術振興会特別研究員PD 立木佑弥
Mail:tachiki★bio-math10.biolgy.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの★を@に変更してください。

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