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中野 三敏(なかの みつとし)名誉教授の平成28年度文化勲章の受章が決定しました。
中野名誉教授は,早稲田大学大学院文学研究科修士課程を修了後,高等学校教諭、短期大学専任講師、助教授を経て,昭和47年4月に九州大学文学部助教授に採用,昭和57年7月に教授に昇任し,平成2年7月から同6年6月まで同大学評議員,平成4年7月から平成6年6月まで文学部長を務め,教育・研究・管理運営に携わられました。また,平成11年には本学名誉教授の称号を授与されています。
中野三敏名誉教授の主な研究業績は,従来,本格的には研究の対象とされなかった享保期を中心とする江戸中期文化に照明を当て,この時期こそが「雅」(伝統)と「俗」(新興)が理想的に融和した江戸文化の開花期であると主張し,その後の江戸文化観や研究の方向性に大きな影響を与えたことです。また長年にわたり江戸時代の書物を収集し,その書誌的な知見を述べた業績の数々は,現代の書誌学研究の基盤となっているのみならず,江戸の書物文化を広く一般に紹介することにも貢献しました。さらに伝記研究者としては,浮世絵師・写楽の正体が阿波藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛であることを立証するなど,その業績の影響は文学領域だけではなく,思想史や美術史などの周辺領域にまで及んでいます。