Topics トピックス

國武豊喜名誉教授が文化勲章を受章

2014.10.24
トピックス
写真(画像をクリックすると別ウィンドウで大きく表示されます)

   國武 豊喜(くにたけ とよき)名誉教授(現:公益財団法人北九州産業学術推進機構理事長)の平成26年度文化勲章の受章が決定しました。

  國武名誉教授は,本学大学院工学研究科修士課程を修了後,ペンシルバニア大学大学院化学専攻博士課程,カリフォルニア工科大学博士研究員を経て,昭和38年10月に九州大学工学部助教授に採用,昭和49年4月に教授に昇任し,平成4年4月から平成6年3月まで工学部長を務め,教育・研究・管理運営に携わられました。また,平成11年には本学名誉教授の称号を授与されており,現在は,カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)のWPI招へい教授でもあります。

  國武名誉教授の主な研究業績は,特殊な分子構造を持つ生体脂質によってのみ得られると従来考えられていた生体膜の基本構造である二分子膜組織体について,生体脂質に関連しない人工の物質から安定な二分子膜が形成されることを世界で初めて発見するなど,現代化学の最も重要な領域である分子組織化学を開拓するとともに,新たな分子組織材料の形成手法の開拓に取り組むなど,分子組織化学の発展に多大な貢献をしました。また,最近では長年望まれていた自立性のあるナノ薄膜を初めて実現し,燃料電池の電解質膜や高機能分離膜としての利用が期待されています。