【特別企画】
総長 若手研究者 座談会
【特別企画】
総長 若手研究者 座談会
「若手研究者の国際観」について語らう
「総合知で社会変革を牽引する大学」実現のために策定された8つのビジョンのうちのひとつ、“国際協働”。九州大学が国際的な頭脳循環のハブとなり、国際社会においてリーダーとなる人材の輩出、そして地球規模の課題解決に貢献することを掲げています。今回は、5名の博士課程学生が自身の海外経験を通じて得られた知見や変化について、また、ビジョン達成に向けた九州大学への提言などについて石橋総長と忌憚のない意見交換を行いました。
(司会者:許斐ナタリー副理事)
「若手研究者の国際観」
について語らう
「総合知で社会変革を牽引する大学」実現のために策定された8つのビジョンのうちのひとつ、“国際協働”。九州大学が国際的な頭脳循環のハブとなり、国際社会においてリーダーとなる人材の輩出、そして地球規模の課題解決に貢献することを掲げています。今回は、5名の博士課程学生が自身の海外経験を通じて得られた知見や変化について、また、ビジョン達成に向けた九州大学への提言などについて石橋総長と忌憚のない意見交換を行いました。
(司会者:許斐ナタリー副理事)
工学府博士課程2年
K-Spring
出口翔大
現在は土木工学専攻で、機械学習を物理シミュレーションに適用するという枠組みの研究をしている。
人文科学府博士課程3年
K-Spring
古賀詩織
現在は19世紀のイギリス美術について研究している。
総合理工学府博士課程
1年/MIRAI
内海忍
現在は数学・物理・情報科学を使って、社会や自然に潜む色々なテーマを研究している。
生物資源環境科学府
博士課程3年/決断科学
山田あずさ
現在はヒトの毛髪に付着している細菌が、ヒトに対してどういった影響を及ぼすかという研究をしている。
人間環境学府博士課程
2年/MIRAI
岩淵丈和
現在は都心の周辺に面白いお店が集まっているメカニズムみたいなものを都市計画の観点から研究している。
工学府博士課程2年/K-Spring 出口翔大 現在は土木工学専攻で、機械学習を物理シミュレーションに適用するという枠組みの研究をしている。 |
人文科学府博士課程3年/K-Spring 古賀詩織 現在は19世紀のイギリス美術について研究している。 |
総合理工学府博士課程1年/MIRAI 内海忍 現在は数学・物理・情報科学を使って、社会や自然に潜む色々なテーマを研究している。 |
生物資源環境科学府博士課程3年/決断科学プログラム 山田あずさ 現在はヒトの毛髪に付着している細菌が、ヒトに対してどういった影響を及ぼすかという研究をしている。 |
人間環境学府博士課程2年/MIRAI 岩淵丈和 現在は都心の周辺に面白いお店が集まっているメカニズムみたいなものを都市計画の観点から研究している。 |
※本編はこちらから
01
海外経験で広がる自分の世界
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海外経験で広がる自分の世界
司会者皆さんこんにちは。本日は若手研究者の国際観について、石橋総長と博士課程学生の皆さんとともに探求していきたいと思います。皆さんには、自身の海外経験を通じて得られた知見や変化、率直な意見を聞かせていただきたいと思います。また、九州大学が今後、若手研究者の海外経験をどのように活かしていくのか、改善点や提案も含めていろいろと正直にお話しください。
総長今日は忙しいなか集まっていただきありがとうございます。私自身ももう40年も前になりますが、ロサンゼルスに2年間留学しました。当時はまだ経済を含めいろいろな面でアメリカの方がいい環境で本当にためになったしキャリアアップにつながったと思っています。それでは、早速ですが、皆さんの海外経験について教えてください。
岩淵私はMIRAI(日スウェーデン大学連携コンソーシアム)のプログラムでスウェーデンに行きました。そこではポスター発表や、3分間で自分の研究内容を伝えるピッチセッションに参加しました。これまでにも都市計画分野の学会には参加していましたが、今回は海外かつ分野を超えたさまざまな研究者が集まる会ということで、専門外の方にどうやってわかりやすく伝えたらいいかという点で非常にいい経験になりました。
山田私は副専攻で所属している決断科学プログラムの海外実習でメキシコに10日間を2回、カンボジアに1週間ほど、あとは自身の研究の学会でドイツ、フランス、アメリカにそれぞれ1週間ずつ滞在しました。そこで感じたことは、いろいろな国を見るなかで今まで自分の常識だと思っていたことが実際はそうではなくて、自分の世界がすごく多様になったと思います。そして、自分の世界が多様になればなるほど、自分はどういった個性をもっているのか、自分が何をしたらいいのかということをすごく考えるようになりました。
内海僕は2022年度に大学間交換留学で、スウェーデンの王立工科大学に半年間留学していました。また先日、岩淵さんと一緒にMIRAIでスウェーデンのカンファレンスに参加しました。普通の交換留学だと授業がメインになりますが、向こうにちょうど知り合いの教授がいらっしゃったおかげで研究室に所属させてもらい、いろいろなことに挑戦させてもらえて、とても有意義だったと思います。
古賀私は留学ではなくて、調査のために2023年9月に1か月弱かけてロンドン、リバプール、マンチェスター、パリ、モントーバン、ローマに行ってきました。そこでは絵画の調査など 、同じ時代の資料収集をしてきました。
出口私は2018年から2019年まで11か月、交換留学でオーストラリアのシドニー大学に在学しました。一番印象的だったのは、海外だと一般的なのかもしれないのですが、1学期に取れる授業の数が九州大学と比べて圧倒的に少なくて、代わりに講義の内容と実験のリンクがすごく強く、その結びつきのなかで勉強できた印象があります。
02
苦労した経験も自信や思い出となる
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苦労した経験も自信や思い出となる
総長ありがとうございます。渡航期間はそれぞれのようですが、何か困ったことなどはありましたか?
出口僕は学部のときの留学だったので、友だちをまたイチから作るのが一番困ったところです。これまで勉強の進め方などは友だちと話して知ることが多かったので、向こうではサークルなどいろいろなものに積極的に参加して友だちを作りました。
古賀私はかなり心配性なタイプで、海外に行くのもはじめての経験でした。現地で臆病にならずに活動できるよ、事前準備にすごく時間を掛けたのが苦労したことです。
内海僕が一番苦労したのは言語です。あと、大学院で留学したので、専門分野の難しさもあり、最初は苦戦しました。でも、しばらくやっていると現地の人も完璧な英語をしゃべれているわけでもなく、専門分野のことをすべてわかって実験しているわけでもなかったので、完璧主義にならずに臆せずどんどんやればいいなと思って途中からは肩の力を抜いて頑張れました。
山田私はメキシコの市場で迷子になったことです。ポケットWi-Fiをもっていなくて、携帯電話も使えなかったので本当にどこに行けばいいのかわからなくて、命の危険を感じました。必死に周りの人に聞いてまわって、一緒に来ていた人と合流できたときは本当に安心しました。海外の慣れていない環境のなかで、自分だけの力で身を守るじゃないですが、なりふり構わずしなければならないっていうのを経験して、怖さもありましたが自信もつきました。
岩淵僕は学部時代には他大学でスウェーデンに1年間留学していたことがありまして、そこで取った授業では日本人どころかアジアにルーツをもつ人ですら僕だけだったんですね。基本的に今までは受け身の授業が普通で、それがスウェーデンでは最初から論文を書いたり、ディスカッションが主体だったりして、英語も得意じゃなかったのでまったく入っていけませんでした。途中からは話してももらえなくなるみたいな状態になったのですが、必死に食らいついていって、プロジェクトやプレゼンで貢献しようという姿勢を見せていくと少しずつ受け入れてくれて、そこでの経験が海外で研究発表するときにどのような姿勢で望めばいいのかの参考になりましたし、自信になっています。
司会者皆さんの話を聞いていると、国ごとに文化が違いますし、やはりここ日本とはやり方がいろいろと違ってくることが伝わってきますね。
03
失敗を恐れずに
一歩踏みだすことの大切さ
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失敗を恐れずに一歩踏みだすことの大切さ
総長そうした経験を乗りこえてよかったなと感じる点、今に生かされていることはありますか?
出口先ほどのルーツの話に戻るのですけれど、オーストラリアのシドニーは移民の街で、白人系の方からアジア系の方もたくさんいらして、皆さん完璧な英語をしゃべっていないっていうのには僕も共感しています。何と言いますか、完璧じゃないと頑張れない……みたいなものは日本人に多い気がしますし、僕もそうでした。でも、海外経験を通じて「間違ってもいいや!」みたいな気持ちの強さは得られたのかなと思っています。
岩淵私もすごく今の話と似ていて、例えばコンペだったり、研究の助成金だったりで、海外に行くまでは失敗したらどうしようなどと考えてためらっていたときもありました。でも、ほかの文化圏の人と話し合うなど失敗を恐れずにやってみる経験が増えて、小さな成功体験をもてるようになると、もう全部出してやろうくらいの気持ちに変われました。そうすると10回に1回、100回に1回くらいは結果がでるので、失敗を恐れずにとりあえずやってみる、みたいなマインドセットは海外経験から生まれたと思います。
古賀私は留学がコロナ禍で中止になってしまったという状況でしたので、海外に行くことが達成できたときにはすごく嬉しかったです。また、自分が日本人としてわざわざイギリス美術を研究する意味は何か、本当にしたいことは何かというのは考えるきっかけになったのはよかったなと思います。
山田留学して、失敗を恐れない強さみたいなものを得られたかなと感じています。やっぱり心配で、恐れてやらないっていう選択もあると思うんです。でも、海外に行くと今その瞬間にやらなければ二度と体験できないようなことがたくさんあります。例えば、私はカンボジアに行った際に、現地のおじさんがタランチュラを捕まえて、その赤ちゃんを食べていたんです。そこには昆虫食の先生もいて同じように食べていたんですけれど、私はちょっと遠慮して食べられなかったんですね。でも、日本に帰った後にあの時食べればよかったなって、本当に後悔しました。それからはチャレンジしたいけどどうしようと思っても、やってみれば案外いけるかもしれない、とりあえずやってみようっていう気持ちで、一歩ずつでも勇気を出して進むことの大切さを強く感じました。
内海僕も皆さんと同じく、挑戦に対するハードルが下がりました。できるか分からないけれどとりあえず申し込んでみようなど、実際にやってみたら意外と何とかなって、それが自信になっているところがあります。帰国後も何かでたまたま見つけた公募などがあったら、とりあえず申し込んでおくかなと。それがまた新しいチャレンジのきっかけになって、というようないい循環ができてきているなと思っています。
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海外だから得られた
かけがえのない出会い
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海外だから得られたかけがえのない出会い
総長海外経験で得られた友だちとの今のつながりはどうですか?
岩淵それで言うと、これぞという話があります。僕が学部留学生をしていたのが約5年前なのですが、いまだに2か月や、1か月に1回ぐらいのペースでそのとき仲が良かったフランス人、アメリカ人、ドイツ人とビデオ電話で話しています。最初は英語がうまくなかっただけに最後、本当に仲良くなった人というのは自分のなかでもとくに覚えていますし、向こうも同じように思ってくれているので、そういうかけがえのない人が海外にできているというのは幸せなことだなと思います。
出口今でもつながりのある友だちではシンガポール人の方がいます。彼は日本の文化が好きで、それをきっかけに話すことが増えて、たまにお互いの国に遊びに行くような関係です。
古賀私は調査研究のための渡航でしたので、とくにそういう人脈はあまりありません。でも、現地で話しかけてくれた方との会話はとてもありがたくて、大切な思い出です。
内海僕の場合は研究室のメンバーのほとんどが年齢的にひと回り以上離れていて、家庭をもっている方もたくさんいたので友だちというよりかは、何か兄貴みたいな関係でした。今もSNSではつながっていて、またスウェーデンに行く機会があったら会いたいですね。
山田私は学会や実習で海外に行ったので、友だちができる機会は多くはなかったのですが、ドイツの学会に参加したときに韓国人の友だちができました。その方とは今も研究の状況がどうだなど、ちゃんと元気にやっているかなどちょくちょく連絡を取り合っています。国が違っても切磋琢磨しあえる関係を築けたのは国際学会に参加してよかったなと思う点ですね。
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日本の環境との
ギャップに驚かされる日々
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日本の環境とのギャップに驚かされる日々
総長一方で、海外で出会った教授とはそのあとも連絡を取っていたりしますか?
岩淵僕は小規模店舗の増加メカニズムの研究だけでなく、自治体と一緒に街の活性化などにも取り組んでいるのですが、スウェーデンも日本と同じく少子高齢化が進んでいる地域で、現地で知り合った研究者から「日本の情報をくれないか?」とお声がけいただくことは多いです。このように広い意味での海外の研究者との交流を図っていけたらなと思います。
総長現地の指導者で「この人はとくによかった!」みたいな人はいましたか?
出口僕は学部だったので、研究という意味合いでのスーパーバイザーはいなかったです。ただ、僕は将来大学の教員になりたいので、留学先の教授が講義中にいきなり学生に「君はどう思う?」みたいなことを聞いてきて、学生が間違えたときにはどうして間違ったのか討議を深めることをしていて、そこから将来の目指すべき像のようなものを得られました。
内海今は連絡を取れてはいないのですが、ひとり尊敬している先生がいまして、とにかく学生や博士の意見を対等な目線で聞いてくださる方ですごく印象に残っています。
山田フランスでは興味のある分野の先生と一緒に昼食をとる機会があったのですが、先生は研究室のメンバーと食堂でいろいろと話しながら食べて、その後もカフェテリアに移ってはコーヒー片手に30分ぐらい話すみたいなことをされていて、これは特別なのかと聞くと、「毎日やっていることだ」ということでそれが衝撃的でした。その先生が特別だったのかもしれないですけども、楽しく研究できる環境が整っているなとは思いました。
内海今の話でひとつ思い出したことがあります。スウェーデンにはフィーカタイムという家族や友だちとお茶をしながらおしゃべりする習慣があって、研究所でも同じように毎週15時になると集まってお茶していました。一方で、デスクではあまり雑談はしない雰囲気で、そのメリハリがすごく面白くて、自分の研究室でも取り入れたいなと思っています。
総長今、皆さんは学生として留学したという状況ですが、就職したなど、あるいはもっとキャリアアップしたときにもう一回海外に行くというのはいいことだと思います。私も医局に入って10年くらいしてから海外に行きまして、そのときの友だちとはいまだに学会で会いますし、いろいろなことをするとき非常に心強く思っています。
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ハードルを上げるも、
下げるも自分しだい
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ハードルを上げるも、下げるも自分しだい
司会者皆さんが海外に行くまでにどのようなハードルがあったのか、また、九州大学は海外に行きやすい雰囲気だったのかを教えてください。
岩淵僕が九州大学に感謝している点としては、国際学会の参加に奨学金が出ることです。去年もベトナムの国際学会に参加した際、奨学金のおかげで経済面の心配をせずに行けて本当に感謝していますし、その制度はこれからも残してほしいと思います。
内海僕の場合、準備期間がちょうどコロナ禍で大学内でも集まれる機会がなくて、同じ留学先の人の申請手続きの状況はどうだとかわからなかったですし、必要な情報はネットで調べることが多かったので大変でした。それが日本に帰国するとネットワーキング交流会のようなものができていて、僕のときも欲しかったなと。でも同時に、次行くときは助かるなとも思いました。
古賀私の場合、渡航前の準備ではすごく九州大学にお世話になりました。交換留学というのは団体戦みたいなもので、コロナ禍前はみんなで集まりましたし、資金獲得の制度なども「全員で受かろう!」みたいな雰囲気で対策していたので、そのおかげで意識が高まるというか、海外渡航する気持ちが固まるような環境がそろっていてすごくありがたかったです。一方でその後、ひとりで行こうとしたときには全部自分で決めないといけない、誰にも守ってもらえないというような状況だったので不安はあったのですけれど、それはそれで自分で自由に決められるっていう点ではすごくよかったのかなと思います。
出口九州大学にはKUFSA(九州大学留学生会)と呼ばれる団体があります。私はそこに先輩の紹介で参加しまして、日本にいながらいろいろな国の留学生と話すことができ、語学に慣れるという意味ではかなり準備をさせてもらいました。このように九州大学にはさまざまな団体があり、利用できるっていうことがもっと学生に浸透するといいのかなと思います。
山田私が最初に海外に行ったのが大学院のリーディングプログラムでの海外実習で、先生たちと一緒でした。ここにいる皆さんはすごく勇気があって、海外にひとりで行ける方々だと思うのですけど、私はたぶんその制度がなければひとりで海外に行こうとは怖くて思えなかったと思います。先生と一緒に行ったからこそ、自分が思っていたよりも英語は通じるとか、現地の人がすごく優しいとかを身をもって感じることができ、そこからは自分ひとりでも海外に行けるようになりました。
司会者第一歩としては大切なことですよね。ちょうど最近、九州大学では、引率者付きでまずは短期で海外に行ってみましょうという流れが戻ってきています。
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迷っているときこそ挑戦するチャンス
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迷っているときこそ挑戦するチャンス
総長最後に、後輩たちに何かエールやアドバイスがあればお願いします。
内海僕が思うに、九州大学には把握しきれないくらい留学をサポートする仕組みがあります。挑戦する人に対してすごく開かれたサポートシステムがあると思うので、まずはそこまで考えずにとりあえず申し込んで、挑戦のハードルを下げてみてほしいですね。
山田私も迷っているのなら挑戦した方がいいと思います。留学は時間とお金、どっちも十分にないとできるものではありません。社会人になるとお金はあるけど、時間がなくて、一方で学生のうちは時間があるけど、お金がないっていう環境だと思います。でも、九州大学にはいろいろなプログラムがあって、海外に行きやすい制度が整っているので、自身で探してみて、学生の身分として早めに海外に行ってみると見える世界が変わるのではと思います。
岩淵海外留学や、国際学会に参加した人でその経験を後悔する人に私は会ったことがなくて、逆に社会人になってから「行けばよかった……」と後悔している人は多いなっていうのを感じます。私たちの周りにはかっこいい大人がたくさんいて、支援してくださる方もいるので、とくに学部生のうちはそういった方々に頼りながらでも挑戦してほしいなと。僕も20歳まで英語がしゃべれず、留学もしたことがなかったわけですが、海外経験で確実にキャリアが広がっているので、だまされたと思って行っていただきたいなって思います。
出口留学や海外経験というのは字面だけ見るときらびやかですけれど、硬くならなくていいと思います。最初から完璧を目指すのではなくて、間違えたらそれだけフィードバックをもらえる環境ですので積極的に間違えて、たくさん学んでほしいです。
古賀一番大切なのは周りに宣言することかなって思います。「何年の何月にどこどこに行きます!」って言ったら、自分の気持ちも固まりますし、周りから必要な情報が集まってくるようになるので気持ちが向くというか、決意が決まりやすいのでおすすめです。
総長今の時代はいろいろ映像などで知ることもできますが、やはり見ると聞くでは違います。それこそ実際に現地で生活するとなると本当に違うわけです。もちろんちょっと行くのでもいいのですが、やはりそこで生活してみることがひとつ大切なのかなと思います。
司会者石橋総長と学生の皆さんによる有意義な意見交流ができて、とてもよかったと思います。VISION2030に向けて、若手研究者が国際社会で活躍するための土台がここにあることを改めて感じました。本日の座談会での議論が今後の皆さんの活動にとって有益なものとなればうれしいですし、大学としても今後の活動に活かしていきたいと思います。本日は貴重な経験・意見を共有いただき、ありがとうございました。引き続き、九州大学の国際化と若手研究者の支援に向けてともに進んでまいりましょう。
MIRAI
2015年の「日本・スウェーデン学長サミット」をきっかけに、両国大学間の学術交流におけるコンソーシアムとして2017年より活動を開始。これまで2期7年にわたり、両国の博士課程学生をはじめとする若手研究者の育成や共同研究・共著論文の創出等の長期的な研究連携の推進に向けて、対面・オンラインによるセミナーやシードファンド事業等を進めてきました。2024年1月から新たに第3期(2024-2026)に入り、九州大学は日本側の幹事大学に就任しました。コンソーシアム全体の活動拡大に向けて積極的に取り組むとともに、コンソーシアム活動を活用することで大学自体が定めるVISION 達成を目指します。
日本・スウェーデン大学コンソーシアム「MIRAI」の年次総会に本学訪問団22名が参加 (2023.12.08付 九州大学ホームページトピックス記事)
K-Spring
2021年度JST(科学技術振興機構)事業として採択された「九州大学次世代研究者挑戦的研究プログラム」。日本における科学技術・イノベーションの将来を担う優秀な志ある博士課程学生の更なる育成に向けたプログラムとして採択を受けました。人文・社会科学から自然科学系までの全分野横断型の博士課程コースとして、文系と理系の学生がSDGs共通課題の解決に向けて専門分野を超えて連携。学際的・融合的な研究を推進することで九州大学が目指す「総合知」を育み、これからの国際社会において必要とされる俯瞰力・問題解決能力・コミュニケーション力・リーダーシップ等を身につけた人材を育成します。