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3月13日(水)、九州大学伊都キャンパスのジョナサン・KS・チョイ文化館でDH(デジタル・ヒューマニティズ)国際シンポジウム「接続する人文学」が開催され、本学に新たに設置予定の人文情報連係学府(仮称)の教育と研究について討議し、人文情報学の最新成果と研究動向を共有しました。
シンポジウムでは、アメリカのイリノイ大学からJ. スティーブン・ダウニー教授とテッド・アンダーウッド教授を招待し、オープンコミュニティ開発のためのオープンアクセスデータと生成AIが人文情報学にもたらす影響について講演いただきました。また、1800万点を超える資料を有するデジタル図書館や、数世紀に渡る文学におけるジェンダー観の変遷など革新的な研究成果も紹介されました。
その後、国立情報学研究所の北本朝展教授、一般財団法人人文情報学研究所の永崎研宣博士、九州大学人文科学研究院の中川奈津子准教授が二人の講演者と共に、研究成果をどのように共有するか、デジタルヒューマニティーズの教育と研究環境についてパネルディスカッションを行いました。
これまでの人文科学は想像以上に紙に基づいた研究分野でした。多岐にわたる研究領域がありながら、異なる分野間の壁は依然高く、研究者は自身の分野を深く掘り下げつつも、情報交換や異分野協力は難しい状況でした。デジタルヒューマニティーズは、これらの壁を取り除く助けとなる可能性があります。「デジタル化を推進し、人文情報学を用いて皆さんの頭の中にあるネットワークをコンピューター上に描き出し、専門分野間の垣根を低くすることを目指しています。データを活用し、デジタルの世界にもう一歩重心を移し、未来へと繋がる道を築きたいと考えています」と、九州大学人文科学研究院の上山あゆみ教授は述べています。
人文情報連係学府(仮称)
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