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第20回九州大学伊藤プロジェクト賞の受賞式を開催

2026.03.04
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 2025年度の「九州大学伊藤プロジェクト」の受賞者に、Ralph Sarkis氏(シュトゥットガルト大学博士課程在学)とHaomin Sun氏(孫皓旻、スイス連邦工科大学ローザンヌ校博士課程在学)が選出され、令和8年2月17日(火)、応用力学研究所の藤澤教授、糟谷教授、文准教授の陪席のもと、特別応接室にて石橋総長から同賞を授与しました。
 「九州大学伊藤プロジェクト賞」(Kyushu University Itoh Project Prize)は、本学が英国物理学会出版と共催し、故・伊藤早苗名誉教授によって2005年にヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)へ設立した賞です。本賞は、プラズマ中の乱流や輸送、閉じ込め物理の研究に関して優れた成果を発表した博士課程の大学院生を表彰し、本学に招聘して講演や共同研究の機会を提供するものです。これまで、2020年にコロナ禍のためヨーロッパ物理学会(プラズマ物理分科会)が開催されなかった年を除き毎年実施しています。歴代の受賞者は、Wisconsin大学やGreifswald大学の教授、ドイツのマックスプランク研究所の主幹研究者となるなど、世界各地のプラズマ核融合研究の第一線で活躍しています。

 本賞は今回で20回目の節目を迎えました。これまで準受賞者のみ選出の年が一度ありましたが、今回の両氏2名の受賞により受賞者数は20名となりました。Ralph Sarkis氏は実験研究を専門としています。磁場に閉じ込められたプラズマ中で、微細なゆらぎとより大きなスケールの構造が密接な関係を持って輸送現象に寄与していることを、精緻な実験データとその詳細な解析から明示しました。Haomin Sun氏はシミュレーション研究を専門としています。ドーナツ型プラズマ形状の非対称性がプラズマ中の流れに影響を及ぼすので、この予測を活かして揺らぎによる輸送を低減できる装置条件を提案しています。

 両氏は、今回の来日に併せ本学でセミナーを開催し、参加者から好評を博しました。また、滞在中は今回の機会を生かして本学の実験装置を利用した共同研究を検討し、精力的な議論をしていた姿が印象的でした。今後も、本賞がプラズマ核融合研究分野の優秀な若手研究者が日本に親しむ機会となり、また、国際的に活躍するための一助となれば幸いです。

左から藤澤教授、石橋総長、Haomin Sun氏、Ralph Sarkis氏、糟谷教授、文准教授

歓談するRalph Sarkis氏とHaomin Sun氏

お問い合わせ

応用力学研究所 教授 糟谷 直宏
Mail:kasuya★riam.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの★を@に変更してください。