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「エクセレント・スチューデント・イン・サイエンス育成プロジェクト

2013.08.29
トピックス
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   本学理学部では,平成21年度から3年間続いた(独)科学技術振興機構(JST)の「未来の科学者養成講座」の後,平成24年度からは同機構後続事業の「次世代科学者育成講座」並びに大学の支援の下,理学部の主体的取り組みとして標記プロジェクトを継続実施しています。主として名誉教授を講師とし,学生のティーチング・アシスタント(TA)による手厚いサポートで,意欲ある高校生に大学レベルの授業を少人数セミナー形式で行う試みです。今年度も九州地域の応募者から20名の生徒が受講生として選ばれ,平成25年8月17日(土)に開講式と公開講演会などを本学箱崎キャンパスで実施しました。
 開講式では,荒殿理学部長の挨拶があり,若い人による予想外の実験結果が新しい研究分野を拓くきっかけになったというご自身の経験や,自然界が単純で美しい式で理解できることに感動をおぼえたことなどが披露され,受講生に自然科学の魅力を伝えました。
 引き続いて開催された公開講演会では,日本大学の青柳美輝准教授による講演がありました。複素数と空間座標とを対応させることで興味深い結果が引き出せることを受講生と一緒に考えていくというお話でしたが,受講生の半数近くを占める高校1年生はまだ学校で複素数を学んでいないことが判明し,急遽,同席していた何人ものTAが出てきて理解の手助けをしました。9月から始まる少人数セミナーを先取りしたような,活気ある講演会となりました。
 講演会の後には,本プロジェクトで数学を担当している辻井教授の司会による「意見交換会」に移り,受講生の自己紹介と,講演会講師によるご自身の研究者への道のりの紹介がありました。
 本プロジェクトは,自然科学に興味を持つ高校生に深い思考力とチャレンジ精神を身につけてもらうことを目的とし開催されているもので,少人数セミナーは来年3月まで月に2度の頻度で開催されます。また,今回を含めて4回の公開講演会が開催され,こちらは一般参加も受け付けます。

 

【写真】開講式で受講生を前に挨拶する荒殿理学部長