世界の研究者が集い 「水素先端世界フォーラム」を開催[02/01-02]
2007.02.02
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平成19年2月1日(木)と2日(金)、世界から研究者が集まり、次世代エネルギーとしての水素を考える「水素先端世界フォーラム」が市内のホテルで開催されました。
このフォーラムは、水素材料の世界的な研究開発拠点「水素材料先端科学研究センター」(Research Center for HydrogenIndustrial Use andStorage:HYDROGENIUS)が昨年7月、伊都キャンパスに設置されたことを契機に開催されたもので、水素社会の実現に不可欠な材料に関する研究者が一堂に会するフォーラムは世界でも初めてとなります。
同センターの施設は今秋完成の予定ですが、九州大学と独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研:吉川弘之理事長)が連携して取り組む最先端の研究に期待して、300名を超える方々が参加しました。
冒頭、主催者である「福岡水素エネルギー戦略会議」(平成16年8月設立:会員約380機関)の羽矢惇会長(新日鉄エンジニアリング社長)が、フォーラム開催の意義を述べ、フォーラムを来年以降も継続して開催したい意向を表明。梶山千里九州大学総長が「伊都キャンパスで水素関連の教育研究に大学をあげて取り組んでいる。その成果を産業界へ提供すべく産総研とともに努めたい」と挨拶しました。
続いて、来賓の川口修九州経済産業局長が、順調に滑り出した水素材料先端科学研究センターへの期待を述べ、麻生渡福岡県知事が「福岡には九州大学という研究拠点があり、北九州には大量の水素が発生する工業地帯がある。クリーンエネルギー実用化の社会的要請に応えるために、福岡県は福岡水素エネルギー戦略会議、水素材料先端科学研究センターを全面的に支援するとともに、本フォーラムの成果に期待している」と挨拶しました。
この後、トヨタ自動車、シェル・ハイドロジェン、エア・リキードの各社が、燃料電池自動車開発や水素社会実現に向けた取り組みを紹介。午後は、水素材料先端科学研究センター長の村上敬宜九州大学副学長をオーガナイザーに、日・仏・米・中の研究者が、水素関連新技術開発の最新の研究成果を紹介しました。
また2日には九州大学伊都キャンパスを視察した後、現地で水素材料に関するワークショップが行われるなど、水素社会実現に向けた戦略や知見が世界から紹介される有意義な二日間となりました。