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工学研究院新海教授へ紫綬褒章

2004.11.08
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 平成16年度秋の紫綬褒章受章者に、工学研究院の新海征治教授が選ばれました。

 受賞理由は、「分子認識化学の分野で、現代化学の基礎概念に多大な貢献をし、我が国の化学全般にわたる発展に寄与した。」というものです。今年は「第六十三回西日本文化賞(学術文化部門)」も受賞し、ここ数年ノーベル化学賞に最も近い研究者の一人として名前が上がっている新海教授は、研究や学会発表などで「超多忙」な日々を送っており、受章に際して次のようなコメントを出しました。


(新海教授コメント)
 生体の中で起る反応は、基本的には「化学反応」です。すなわち、化学の立場からアプローチすることで、生体反応の事象がより深く理解できると考え、化学と生物の境界領域で研究を進めて来ました。今回の受章はその積み重ねた成果が認められたものと考え、大変嬉しく思っています。特にこの境界領域で重要な「分子認識」や「分子機械」といった概念を早い時期に提案できたのが、今の評価に繋がっていると考えています。

 それと同時に、化学の研究は一人の天才が出現すれば成就するというのもではありません。何人もの共同研究者やスタッフが協調して仕事をすることで、初めて目的が達成されるという性質を持っています。この受章はこれらの人達の貢献に深く負っており、心から感謝しています。