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「FUKU OKA Christmas Festa 2024」と合わせ移動困難者のための「ルート探索」「思いやりポイント可視化」アプリの実証実験を開始

2024.11.29
お知らせ

九州大学大学院 芸術工学研究院・環境設計部門の高取千佳研究室(景観生態学)は、車椅子・ベビーカー利用者や高齢者などの移動困難者の「体と心のバリアフリー」につながる都市サービスの推進を目指しています。そこで、九州大学が後援する「FUKU OKA Christmas Festa 2024(ふくおかクリスマスフェスタ 2024)」と合わせて、「個人の特性/嗜好に合わせたバリアフリールート探索」と「協力店の思いやりポイントの可視化」を行うスマートフォンアプリを、車椅子やベビーカー等を利用している方に12月1日から31日 まで提供する、実証実験を実施します。これにより、移動困難者が自由に回遊・交流し、楽しめるまちづくりを目指します。

取り組みに至った背景・目的

日本には400万人以上の身体障がい者が生活し、超高齢社会を迎える現在、移動困難者への環境整備が不可欠です。
国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)により2023年度に採択された「SDGs の達成に向けた共創的研究開発プログラム」シナリオ創出フェーズ「移動困難者の回遊・交流・社会参加を実現する公共空間マネジメントDXプラットフォームのシナリオ創出」プロジェクト(代表:高取千佳准教授)では、個人の障がいの程度や状況、運動能力に応じた移動抵抗の可視化や最適ルート提示技術、AI人流予測技術、移動困難者とサポーターのマッチング技術、コミュニティー参加型DXツールといった技術シーズを活用し、自治体などのデータ連携基盤上に搭載可能なDXプラットフォーム構築に向けたシナリオ創出を行っています。
本プロジェクトにおいて、高取千佳研究室は、移動困難者にとってのバリア情報と移動に対する抵抗の組み合わせを整理し、探索ロジックを確立して、NECソリューションイノベータの住民向け情報発信マップサービス「GISAp for Cities Community」を活用した地図アプリ上に、個人の状況に対応したルート探索を表示することに成功したため、このたび福岡市都市部を対象に期間限定でアプリを提供し、実証実験を行うことになりました。

実証実験で使用するアプリ「GISAp for Cities Community」について

個人の移動の条件に合わせたバリアフリールート提示アプリ

  1. 移動困難者個人の移動の条件に合わせたバリアフリールート提示
    地図上の行きたいお店を探してタップすると、「ルート探索」ボタンが表示されます。移動の条件(車いす、ベビーカー等)を選択すると、その条件で最適なルートを探索し、表示します。
    これまでに協力団体から集めて、蓄積した段差等のバリア情報を基に回遊ルートを生成します。
  2. 協力店の思いやりポイントを可視化
    専任のボランティアが期間中に協力店を回り、店舗のバリアフリーに対するバリアフリーデータや、店舗の思いやりをポイントとして収集します。集めたデータはイベント終了後に可視化予定です。
    移動困難者が快適に過ごせるかどうかの目安として、活用できます。

アプリの入手方法

イベント公式ホームページにてご確認ください。 

なお、本実証課題において取得する個人情報は、個人情報の保護に関する法律およびその他関係法令に従い、下記のとおり個人情報の適切な取得・利用・管理に努めてまいります。 

高取千佳研究室は今後も、収集したバリア情報を蓄積し、アプリの効果的な運用方法の検証を重ねるとともに、各種オープンデータ化の実現に向けたまちの賑わいに資するDXプラットフォーの開発を推進していきます。そして、国内の他地域とも連携し、DXプラットフォームの汎用化に向けた取り組みを進めていきます。

参考

※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ

芸術工学研究院 准教授 高取 千佳
Mail:takatori★design.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの★を@に変更してください。

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