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ポイント
概要
彦山生物学実験施設は、昆虫を中心とした九州に生息する生物の特性を明らかにするために開設され、現在に至っています。開設後、約90年の間に30万点以上の昆虫標本が蓄積され、研究成果として様々な出版物が刊行されました。英彦山には多様な自然林が残されている上、実験施設で宿泊しながら長期間の調査が可能であることから、これまでにヒコサンオオズナガゴミムシなど50種を超える新種が発見されています。
今回の記録映画では、英彦山に生息するオオカマキリモドキやアオタマムシなどの珍しい昆虫類や、九大のスタッフと学生や地元の昆虫愛好家による昆虫採集の様子の他、最初に昆虫学実験所を設立した高千穂宣麿男爵、英彦山に通って多くの俳句を詠んだ俳人杉田久女の逸話、座主院跡としての実験施設一帯の歴史的な価値などが紹介されています。
なお、記録映画「九州大学彦山生物学実験施設」の試写会が以下のように予定されています。
日時:2025年6月21日(土)10:00〜12:00, 14:00〜16:00(2回上映)
場所:福岡アジア美術館あじびホール【福岡市博多区下川端町3-1】
日時:2025年6月29日(日)11:00〜13:00, 15:00〜17:00(2回上映)
場所:シネマハウス大塚【東京都豊島区巣鴨4-7-4-101】
※試写会会場が狭いため、定員になり次第締め切らせていただきます。観覧をご希望の方は
児玉監督(TEL:090-1515-3227 Mail: shiho★orange.ocn.ne.jp)までご連絡下さい。
(※メールアドレスの★を@に変更してください。)
研究者からひとこと
古くから多様な昆虫が生息することが知られる英彦山に開設された九州大学彦山生物学実験施設は、約90年に渡って生物多様性を研究するモニタリングサイトとして利用されてきました。同施設は昆虫学を志す者にとって、昆虫の多様性だけでなく、日本の昆虫学の原点や歴史を体感できる貴重な場となっています。この記録映画をきっかけに、この施設が英彦山の自然と歴史の象徴となることを祈念しています。
(廣渡俊哉)
左上:高千穂宣麿男爵 右上:現在の実験施設 左下:昭和11年開設当初の彦山生物学実験施設 右下:高千穂男爵が英彦山で採集した昆虫標本
農学研究院 廣渡 俊哉 学術特任教員
電話:090-3721-5364
Mail:hirowat_t★agr.kyushu-u.ac.jp
※メールアドレスの★を@に変更してください。