Notices お知らせ
九州大学病院では、2025年6月13日に手術支援ロボット「hinotori™」を用いた第1例目のロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術を実施しました。
九州大学病院ではこれまでの手術支援ロボットとしてインテュイティブサージカル社のda Vinci Surgical System Xi (Sunnyvale, CA, USA)の2台体制でロボット支援手術を実施してきました。今回当院で3台目となる手術支援ロボット「hinotori™」は、株式会社メディカロイドが国産として初めて開発した手術支援ロボットであり、2020年8月7日に製造販売承認され、現在国内87台、海外3台が稼働しています。
「hinotori™」の8軸で構成されたオペレーションアームによりきめ細やかに術者の腕の動きを再現できるため、患者さんへの負担を軽減することが期待されています。また、サージョンコックピットはエルゴノミクスデザイン(※1)により術者の身体的負担を減らすようデザインされています。このようなデザインが可能となった理由としては、日本で開発されたことと、オープンプラットフォーム体制により臨床現場との密なコミュニケーションが可能であったことが挙げられます。その結果、「hinotori™」は国内のバックアップ体制を構築し、迅速なバージョンアップを実現してきました。
九州大学病院泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科では、今後は前立腺がん以外に、腎がんの手術にも「hinotori™」の使用を拡大していく予定です。この取り組みによって、患者さんには初診時から手術までの待機期間の短縮を図ること、九州大学病院ならではの「hinotori™」を活用した研究活動を発信していくことができると考えています。
九州大学病院では、3台の手術支援ロボットを積極的に活用し、高度かつ患者さんの負担が少ない低侵襲医療をお届けしていきます。
(※1)エルゴノミクスデザイン・・・人間工学に基づいた設計のこと。
当日の手術の様子
当日の手術メンバー
術者の様子
九州大学病院
泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科
電話:092-642-5603
Mail:goto.shunsuke.558★m.kyushu-u.ac.jp
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