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令和6年9月19日(木)に、令和6年度「九州大学安全の日」講演会を開催しました。
本学では、平成28年9月に屋久島における授業実施期間中に本学学生が亡くなった事故を受け、過去の事故の記憶を決して風化させることなく、教育研究活動における安全の確保、事故災害の発生の防止、安全意識の向上を図るため、10月1日を「九州大学安全の日」に制定しています。
「九州大学安全の日」の取組みの一環として、平成29年度から毎年、本学の教職員及び学生を対象に安全の日講演会を開催しています。本年度はWebによるライブ配信と、録画版を後日配信する形式で実施しました。
当日は、講演会に先立ち、上記の屋久島での事故、平成29年10月に発生した探検部合宿中の事故、及びこれまで本学に関わる事故等で亡くなられた方々に黙とうを捧げた後、石橋総長から、「健康に、かつ安全に学び、働き、教育研究活動を行うためには、本学構成員全員が安全衛生の重要性を常に認識して、事故の未然防止策の実施、さらなる安全意識の向上に積極的かつ継続的に取り組んでいかなければならない」旨の挨拶がありました。
その後、安全工学がご専門の百瀬英毅 大阪大学安全衛生管理部・教授から、「大学における自律的化学物質管理とリスクアセスメント」と題し、危険には「ハザード」と「リスク」があり、「リスク」は「リスクアセスメント」により評価し対策を講じることにより低減することができること、自律的化学物質管理への転換にあたり大学においても「リスクアセスメント」についての理解を深め取り組む必要があること等についてご講演いただきました。
また、本学「教育における安全管理専門委員会」実験室活動専門部会の部会長を務める梅野高裕 環境安全衛生推進室 高圧ガス等安全管理部門長・教授から、「身近で使われている高圧ガスの安全対策~日常生活を安全に過ごすために~」と題し、身近で起こった高圧ガスの事故や災害発生時の高圧ガスボンベの転倒事例などをもとに、高圧ガスの安全対策についてご講演いただきました。
さらに、古田理事(安全衛生、危機管理担当)・事務局長から、本学における事件・事故等の状況について報告がありました。
これらの講演・報告を通じ、本学構成員の教育研究における安全管理に関する知識の習得、安全意識の向上が図られました。
本学では、安全管理や安全教育に関する専門家等による啓発活動を毎年開催し、安全の確保、事故等の発生防止のために、今後も取り組んで参ります。