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水素ステーションの事故調査報告について

2007.02.08
トピックス
 平成17年12月に、九州大学伊都キャンパスの水素ステーション実証試験設備で事故が発生しました。この設備は「コンプレッサーレスの高圧水電解水素ステーションの開発」(経済産業省地域新生コンソーシアム研究開発事業)において設置された施設で、平成17年11月15日より年末までの予定で試運転を行っていたところ、12月7日に施設内のHHEG(高圧縮水素エネルギー発生装置)から事故が発生しました。
 事故の概要については、「事故の概要-第2版-(12月26日付け)」を大学のホームページを通じて発表いたしました。

 九州大学工学研究院では、事故調査委員会と外部評価委員会を設置して、事故の原因を究明するとともに、事故の再発防止に向けて万全な対策を講じるべく、事故調査を行い、平成18年6月に調査の進捗状況を中間報告として発表しております。

 中間報告以降も事故調査委員会では、装置の分解調査と状況証拠の収集に安全を期して慎重に行うとともに、残留物の分析、運転記録データの分析、配管の損傷に関する理論的考察と実験、諸反応や状態の理論的推定と実験、予兆現象の検討を行いました。
 これらの調査等によって、事故の過程をかなり理解できるようになりましたが、現段階においては電解セル異常反応の発生原因の完全な特定に至っておりません。水素ステーション実証試験設備は、HHEG試作機の成功に基づき、実証実験の実施を目指しておりましたが、今回の事故により文献情報の少ない高圧領域での電解セルの挙動や、HHEG全体の動作について、解決すべき多くの基礎研究課題があることが分かりました。

 事故調査委員会では、今後も調査を継続してまいります。

水素ステーション事故調査中間報告書(第2報)要約版