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デジタルコンテンツの”つい見てしまう要素”を分類・可視化 「認知添加物」の研究を芸術工学会 2026年度秋期大会で発表

九州大学大学院芸術工学研究院とNPO法人EXA KIDS(エクサキッズ)が共同で、食品添加物の考え方を応用したサイエンスコミュニケーションの試みを報告 2026.10.21
お知らせ

九州大学大学院芸術工学研究院・元村祐貴助教と NPO法人EXA KIDS(福岡県那珂川市、代表理事 木原翔平)は、2026年10月24日(土)に神戸芸術工科大学で開催される一般社団法人芸術工学会 2026年度秋期大会において、研究発表「認知添加物:デジタルコンテンツに含まれる『つい見てしまう』要素を分類・可視化するサイエンスコミュニケーションの試み」を行います。

発表の概要

SNSや動画、ニュースアプリなどのデジタルコンテンツには、人の本能や感情に働きかけて「つい見てしまう」ように設計された要素が数多く含まれています。一つ一つは小さな工夫ですが、日々大量に摂取すれば、私たちの注意や感情、判断のあり方に大きな影響を及ぼしかねません。しかし、コンテンツそのものに「何が含まれているのか」を語るための共通の語彙は、まだ整っていません。

本研究では、こうした要素を食品の「添加物」になぞらえて「認知添加物」と名付け、観察・分類・命名しました。食品添加物は適量なら食を豊かにし、過剰なら健康を損ねます。消費者が成分表示を見て自分で選ぶように、デジタルコンテンツにも「成分表示」と「ラベルを見る目」があってよいのではないか、という発想です。

発表では、認知添加物の分類体系と、それを一般向けに可視化した『認知添加物図鑑』(電子書籍に加えて紙書籍も一部発行)を紹介し、サイエンスコミュニケーションの手法としての有効性を問います。

本研究の特徴

  • 規制や禁止ではなく、利用者自身が気づき、選ぶ力を育てることを目指しています。
  • 食品添加物という誰もが知るメタファーと、親しみやすい命名により、専門知識のない人にも伝わる形にしています。
  • アプリのUI設計(ダークパターン)やプラットフォーム規制の議論とは切り分け、コンテンツそのものに含まれる要素に焦点を絞っています。
  • 研究者(九州大学大学院芸術工学研究院)と教育実践者(NPO法人EXA KIDS)の共同による取り組みです。

学会発表

学会名:一般社団法人芸術工学会 2026年度秋期大会
会期・会場:2026年10月24日(土) 神戸芸術工科大学 (兵庫県神戸市西区学園西町8-1-1)
発表タイトル:
認知添加物:デジタルコンテンツに含まれる「つい見てしまう」要素を分類・可視化するサイエンスコミュニケーションの試み
発表者:元村祐貴(九州大学)、木原翔平/古林侑樹/安部謙太郎(NPO法人EXA KIDS)
発表形式:ポスター発表
大会URL:https://sdafst.or.jp/main/index.php?conference/2026/1024

今後の展開

『認知添加物図鑑』は電子書籍として一般公開を予定しています。今後は隣接領域の研究者・実践者との効果検証を進め、最終的に教育現場での活用を目指します。

元村助教コメント

これまで私は、ヒトの脳や精神のはたらき、睡眠について研究してきました。デジタルコンテンツの過剰摂取はいまや大きな社会問題になりつつあります。今回の活動はその問題にメスを入れつつ、今までの研究とも密接にかかわるアウトリーチ活動としてもとても意義のある試みだと考えています。

EXA KIDS 代表コメント

デジタルコンテンツとの向き合い方は、世代を問わず重要な課題です。放置か規制かという極端な語り方ではなく、分類や見立てを通じた認識の変容そのものが鍵となると考えています。たとえば今回の「添加物」のような、適切なメタファーなどを交えた柔軟なアプローチにより、本質的な示唆を前向きに引き出すきっかけを届けることができたらと考えています。

NPO法人EXA KIDS

2017年設立。「子どもたちに未来を見る」という理念の元、全国の小中学生によるIT作品のプレゼンコンテスト「EXA KIDS(エクサキッズ)」を2018年から2024年まで開催。現在は活動内容を拡張し、「テクノロジーと人間性の調和」をテーマに、様々なコンテンツや教育プログラムの開発に取り組んでいます。
所在地:福岡県那珂川市片縄8-113 メモリープラザけやき2F 代表理事:木原翔平
Web:https://exa-kids.org/

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