Research 研究・産学官民連携

社会の課題を解決する建築をデザインする

芸術工学研究院 研究紹介

社会の課題を解決する建築をデザインする

芸術工学研究院 環境デザイン部門
教授 田上 健一(建築計画学)

多くの価値観が混在し、人々の感性に広く支えられることで建築は持続します。
建築計画学を理論的基盤として、「空間研究」「制度研究」「プログラム研究」「設計研究」に取り組んでいます。

課題を抱える社会ための環境を考える

頻発する災害からの復興、開発途上国のスラム改善、老朽化団地の建替え、新たな教育プログラムを実践する学校、郊外ショッピングモールの市庁舎への改修、歴史的住宅の宿泊施設へのリノベーションなど、どれもこれまでに調査・研究・提案してきたテーマです。課題を抱える社会や人々のための、よりよい建築の計画手法について考察しています。また、実践的な設計活動を行っています。

応急仮設住宅地集会所・新松原みんなの家(設計:田上健一)

熊本地震による被災者とのワークショップ

住民とともに建築をデザインする

住民参加による公共施設の計画はかなり一般化しましたが、単に建築の形や色などに意見するといった短絡的なワークショップなどが多いのも事実です。建築が時代を超えて持続するためには、ひとつの答えに収斂せず、多様性を包摂することが必要です。発見の連鎖へ繋がるような、重層的参加による集団的な創造力の涵養方法を探求しています。

マニラでの低所得者用社会住宅計画ワークショップ

公共性や事業性を備えたプログラムをデザインする

これからは、モニュメンタルな性格の強い建築ではなく、複雑な機能を丁寧に操作したり、空間と一体となったサービスの提供ができるなど、現代的な社会活動の関係性を有機的に紡ぎ、社会に偏在する問題を具体的に解決するような建築こそが求められます。公共性や事業性を備えたプログラムの検証や構築を実践しています。

SUMITSUKE那珂川の住民ワークショップ

SUMITSUKE那珂川(設計:田上健一)

さまざまな困難な状況の克服、空間創造によるイノベーションなどを目指す方々はぜひお声掛け下さい。

■お問い合わせ先
芸術工学研究院 環境デザイン部門
教授 田上 健一(建築計画学)